雑記 少年Aとか昔の話。

かつて少年Aと呼ばれた方の手記が出版されて
各方面で、是非が論じられておりますな。

その本に関しては
個人的に買うつもりも読むつもりも無いんですが、
彼が逮捕された当時、
週刊誌が彼の顔写真やらを掲載した騒動を思い出しました。

いわゆる少年法絡みで、少年の情報を載せた雑誌について、
そんなものを「売るべきじゃない」というのがあったのですな。
そこにはいろいろな考え方があると思うのですが、
当時、私が住んでいたところでは、
その地域を支配している取次店が
「注文を受け付けない」と言い出したのですな。
取次店というのは、
本屋と出版社の間に入る問屋さんのような存在です。
結局、県内では流通が無いという異様な事態。
そんなことがあったのですよ。

それは違うだろうと。


消費者に「買う」「買わない」という判断があるのは当然ですし、
出版社が「出す」「出さない」という判断をするのもあるでしょう。
また、店頭に並べるそれぞれの本屋で
「入れる」「入れない」という判断があるのは良いと思うのですよ。

でも、そこに消費者と直接的に関わっていない取次店が、
勝手に決めてしまうのはなんだろうかなぁっと。 

少年法の是非なんて言うのは、
それこそ社会が判断すべき問題だと思うのですが、
地域に流通させないことでセーブするのは正しいことなのかと。
一歩間違うと、これは非常に怖いことになると思いました。

もう諸々時効でしょうから告白しますが、
取次店の対応に腹がたった私は、
当時私が作っていたフリーペーパーに
未成年殺人鬼の記事を書いて
問題の顔写真を掲載して大学で配ったりしました。
 ささやかな抵抗ですな。

実際、当時の検索も未成熟なネットの上では
今ほど簡単には情報にはたどり着けなかったんですが、
知識がある人が、やろうと思えば情報にアクセス出来る。
そんな中、これからの時代は取次店が、
その地域の情報を制御しようと無意味だろうと。
そういう先駆けのつもりも多少有りましたな。


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で今回の手記ですが、
これは少々事情が異なるわけですが
現状、全国どこでもアマゾンで買えてしまいます。

そんな中、今回は取り次ぎ店は無くて、
お客を相手にする各書店が、
それぞれの考えで「売る」「売らない」っという
判断をしている所も多くあるようです。
ある意味、正しい形になったのかなぁと思いました。


実際の所、書店さんは、
取り次ぎさん等からの配本の力関係なんかを
気にしない立場だと思うのですが、
「売る」にしても「売らない」にしても
書店それぞれの考えで判断を行うのは応援したくなりますな。